近代のリハビリテーションの変遷

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リハビリテーションというものの起源は古く、古代ギリシャ時代に遡ります。
現在まで気の遠くなるほどの時間をかけて歴史を作ってきたリハビリテーションですが、ここ100年間くらいの近代においては特にその変化が著しいです。
ここでは、近代のリハビリテーションの変遷について詳しくお話ししていきたいと思います。

近代のリハビリテーションの興り

現在のように身体機能の回復や運動能力の向上という意味での「リハビリテーション」という言葉が使われるようになったのは、第一次世界大戦の最中から戦後の頃と言われています。戦争によって怪我を負った兵士の短い期間での回復のため、兵士リハビリテーションとして始まりました。
しかしこの頃はまだ用語として完全に浸透しているわけではなく、一般的に広まったのは第二次世界大戦の頃とされています。

リハビリテーションの定義の広がり

戦後しばらくすると、リハビリテーションの目的は職業復帰だけでなく、個人の生活行動全てに関する機能の改善になってきました。
当時のWHO(世界保健機関)によるとその定義は、「障害(disability)がある場合、機能的能力(functional ability)が可能な限り最高の水準に達するように個人を訓練あるいは再訓練するため、医学的・社会的・職業的手段を併せて、かつ調整して用いること」とされていました。
その後、1980年にはさらに老人問題が話題となり、リハビリテーションの目的が生活の質の向上へとシフトしていきました。
高齢者への保健医療や福祉サービスの分野でも、寿命を伸ばすよりも生活の質の維持・向上に重点が置かれ始めたようです。

現代のリハビリテーション

現代のリハビリテーションは、職業復帰や自立支援という目的だけでなく、障害を負ってしまうような疾病の予防などといた役割も果たしています。
より生活に身近な部分になってきていて、その需要も増えているようです。

まとめ

リハビリテーションの歴史は長く、特に近代の変化は非常に著しくなっています。
戦争によって負傷した兵士の職業復帰として浸透し、生活行動にその定義を広げていきました。
そのような経緯を踏まえて確立されている現代のリハビリテーションは、今後どのように変わっていくのでしょうか。

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